納税者番号制度の導入の目指すところは、「給付付き税額控除」
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昨日(1月29日)の日本経済新聞に「ICカード一枚に」という
見出しがありました。
民主党のマニフェストに当初から記載されていた「税と社会保障の
一体改革」の実現に向けていよいよ具体的に動き出したようです。
民主党の政策の良し悪しは、様々な考え方がありますので具体的な
コメントは差し控えさせていただきますが、納税者番号制度(共通番号)
導入の目指すところについて、簡単に説明をさせていただきます
現在検討されている共通番号は、2014年6月に国民全員に番号を付し
2015年1月からの実用化を目指しているようです。
マスコミ報道を要約すると、年金手帳・医療保険証などを一枚のIC
カードに集約し利便性を高める、という内容です。
しかし、究極的に目指すところは「給付付き税額控除」の導入です
「給付付き税額控除」については、このメルマガでそのメリット・
デメリットについて何度かご紹介させていただきました。
改めてご紹介させていただきますと、財政再建のためには消費税の
増税は今後避けて通ることはできないと考えられています。
しかし、一律に消費税を増税することには様々な反対意見があります。
そこで、複数税率の導入も検討されたようですが、平成23年度税制
改正大綱で、消費税の複数税率の導入は行わないと明言しています。
と、いうことは消費税の増税と同時に低所得者層対策を同時に実現
する税制導入する必要があります。
それが、諸外国で既に導入されている「給付付き税額控除」という
制度です。給付付き税額控除という制度は、導入されている諸外国の
事情に応じて、様々なパターンの制度設計がされています。
日本で導入が予定されている給付付き税額控除は、消費税を増税して
一定の低所得者層には、税額の一部を手当てとして還付する制度です。
これが、先の参議院選挙で菅総理が勇み足で口走ってしまった
「年収○○万円以下の人たちには税金を還付する制度」です。
その制度を実現するためには、国民全員の所得を正確に把握する
必要があります。しかし、現状のわが国では税金に関する情報、
個人の金融財産、不動産に関する情報、社会保障に関する情報
などすべての情報が、一元管理されていません。
そこで、将来的には歳入庁を創設し、すべての個人情報を一元管理して、
一定の所得を下回る方々には、増税した消費税の一部を現金で
還付するという、給付付き税額控除制度の導入を目指しています。
個人情報のどこまでの範囲を共通番号で管理するのかは、
プライバシーの問題もあって、まだまだ議論が必要ですが
すくなくとも、現政権はその方向に向かって具体的な検討を始めています
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【編集後記】
今年の秋に催される神戸マラソンに参加・完走を目指すこと
にしました。昨年、コナミスポーツで走って泳いで8キロの
減量に成功したので、今年はさらに高い目標を目指します。
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