遺産分割協議がこじれた場合の代償分割【相続税 節税対策】
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相続財産に占める不動産の比率が高い場合に、遺産分割協議は
こじれる場合が多いようです。
特に、遺産分割協議の結果として不動産のみを相続により取得する
場合には、納税資金の準備の問題もあるので、争いのもとに
なってしまいます。
その中でも遺産分割協議の結果、代償分割により土地を取得した
場合の納税資金の準備で問題が発生します。
【問題１】代償分割により取得した不動産は物納に充当できるのかどうか。
⇒結論から申し上げますと、代償分割により取得した不動産も
物納対象資産に該当します。
ただし、いきなり物納するというのは現実的ではありません。
一般的には、代償分割により取得した不動産を売却し、
売却代金から納税資金を準備すると考えられます。
【問題２】代償分割により取得した不動産の譲渡所得の申告に
当たって、取得費加算を適用できるかどうか。
⇒結論から申し上げますと、適用できません。
問題の所在は、以下の通りです。
そもそも、相続等により取得した土地等を相続税の申告期限の翌日から
3年以内に売却した場合、その譲渡所得の申告に当たって相続税の
一部を該当する土地等を売却する際の経費のように扱うことのできる
特例があります。
上記特例を適用するには、代償分割により取得した土地等が
『相続又は遺贈により取得した土地等』に該当するかどうかという
点がポイントになります。
が、代償分割により取得した土地等は『相続又は遺贈により
取得した土地等』に該当しませんので、
相続税の取得費加算の特例適用はありません。
つまり、代償分割によって取得した不動産を売却して
相続税の納税資金の準備をする場合、所得税の計算で若干不利に
なるということです。
相続で取得した不動産を売却する場合、もともとの購入価格を
客観的に証明する資料が存在しない場合が多く、
売却代金の95％が所得税の課税対象となる場合が多いです。
相続税の納税準備のつもりが、所得税の納税資金も計算して
準備しておかなければなりませんので、充分にご注意ください
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